怖いもの(千原こはぎ)
こんにちは、水たまりとシトロン13巡目です。
今回のテーマは「怖いもの・苦手なもの」。
わたしにはほんとうに世界一怖くて苦手なものがひとつありますが、それについては文字を見るのも書くのも触れるのも音で聞くのもぜんぶだめなので、今回は別のものについて書こうと思います。
ホラーが苦手です。スプラッタとかそういったものもだめです。ついでにお化け屋敷もだめです。
子どもの頃から怖がりで、シャワーしながら何度も後ろを振り返っていましたし、夜トイレに行きたくなったら弟(6歳も年下の)についてきてもらっていました(すごい迷惑な姉)。
映画やアニメ、ゲームなんかもそっち系のものはことごとく苦手なので、これまでにそういったものには触れないで生きてきたのですが、たった一度だけ、ホラー系なのに観た映画があります。
怖いものが苦手なわりに、「すこしだけ怖さや不気味さのあるもの」には惹かれるのです。「アダムス・ファミリー」や「ラビリンス 魔王の迷宮」、「不思議の国のアリス」など、ファンタジーにすこしだけ不気味さが混ざった不思議な物語が大好物です。ティム・バートン作品は言わずもがなです。
子どもの頃に「ビートル・ジュース」を初めて観て、これまでに出逢ったことのない色彩や展開、すこし怖いおばけの世界、ポップな衣装やおかしなキャラクターにとても惹かれました。
「ビートル・ジュース」のあとにもつぎつぎと魅力的な作品は発表され、「シザーハンズ」「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」や「コープス・ブライド」、「チャーリーとチョコレート工場」に「アリス・イン・ワンダーランド」──どの作品も、あの独特の世界観がとにかく大好きで、好きな映画は?と訊かれるたび、「ティム・バートン作品はぜんぶ好き!」と豪語しつつ大人になりました。
そんなある日、高校の頃から付き合いのある友人と話していると、実は彼女もティム・バートン作品が好きだということがわかりました。
「えー!知らなかった!どの作品が好き?」「これはいいよね」「これも好き」と感想などを話すうち、「『スウィーニー・トッド』は観た?」と訊かれました。
ティム・バートン作品の中でガッツリとしたホラーであるその映画の存在は知っていたのですが、なにしろ怖いものは苦手。「それだけは観られないわ……」と言うと、彼女は「でもティム・バートンだし。そこまで怖くなかったよ!たぶん大丈夫!ティム・バートン好きなら観られると思う!」と言うのです。
(そうなのか……ジャケットは怖そうだけど、意外とそこまで怖くはないのかな。彼女も怖くないって言ったし、それなら一度観てみようかな。)
彼女の「怖くない」を信じたわたしは、勇気を振り絞って、その映画を観てみました。生まれてはじめてのホラー。
結果、鑑賞後3日間、吐き気をもよおし、食事が喉を通らないという経験をしました……。
人の「怖くない」は、ぜったいに信じてはいけない。ぜったいにだ。:;(´ω`);:
やっぱり誰がなんと言おうと、ホラー系はだめです。ちょっとでも「もしかしたら観られるかも?」と思ったのが間違いでした。
怖い系はすべてまとめて怖いので、ジャンル分けなど詳しいことはわかりませんが、あれはホラーだけではなく、もしかするとスプラッタ?というジャンルだったのでしょうか。詳しい方は教えてください。……いや、やっぱり教えてくれなくてもいいです……。
わたしはこれからもホラーやスプラッタを避けて通るでしょう。「ティム・バートン作品はぜんぶ好き!」とはもうぜったい言いません。すみませんでした。
興味のある方は(そして怖いの大丈夫な方は)「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」をぜひどうぞ。ティム・バートンの美しくも恐ろしい映像世界をぜひご堪能ください。どうかご飯が食べられなくなりませんように。
食べられないものを増やして人の言う「怖くないよ」はもう信じない
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