十ヶ月(御糸さち)

おはようございますこんにちはこんばんは。
諸般の事情により、水たまりとシトロンはこの度お引越ししました。
お引っ越し作業はこはぎさんがやってくれたので、g.o.a.tについてまだちょっとよく分かっていない(具体的には、検索で辿り着こうとしてもヤギばかり出てきて困る)のですけれども、まあ何とかなるでしょう。
今後ともよろしくお願いいたします!

さて、今回のテーマは「10」とのことなので、私は12月を含めた直近10ヶ月を振り返りたいと思います。
所属する短歌結社「未来」への3月投稿分(6月号掲載分)以降の連作から、その月の状況が分かりやすいものをそれぞれ少しだけ抜き出して紹介させてください。

前提として、「未来」へは毎月15日締切で10首を投稿しています。
私は取り立てて時事詠というほどのものはつくっていないんですが、未来へ出す連作は基本的に自分の身の回りの出来事をそのまま短歌にしているので、何というか、色々と分かりやすいんですよ。まあ状況によって多少の脚色はしていますけども。



3月『続・浅草吟行』

これやこの無観光客観光地ここはほんとに浅草なのか

いやあ、のんきですね!
1首目に「三月八日」とあります。
この頃はまだ臨時休校に入る前で、「まあ言うても気を付ければ大丈夫やろ…?な??」くらいの感覚だったような気がします。
ところが実際に浅草へ行ってみたら本当に閑散としていて驚いてしまったのでした。
浅草が元々外国人観光客の多いスポットであることも、一気に人が消えた理由として大きかったとは思います。

ところで「無観光客観光地」ってめっちゃ言いにくくないですか?
脳内で音読しても「むきゃんきょー…うっ」てなるんですが…。

無観光客観光地!無観光客観光地!無観光客観光地!



4月『雑音』

数ヶ月前は求人ポスターのあった喫茶の錆びたシャッター



5月『春』

非日常それも日常 手にとったトマトを棚に戻せぬような

会計に並べば前の人の背の遠さよ星 間 距 離(インターステラー・ディスタンス)



6月『じぇったいにょ』

幼稚園も学校もない毎日に動物園となる我が住処

4月5月辺りになると、私の仕事も休業になり、「いよいよ違う世界に来てしまったな…」という感じでした。
子供たちの小学校や幼稚園は引き続きお休みで、子供同士で話す時間が増えたせいか、ほとんど喋れなかった未就園の末っ子の語彙がめちゃめちゃ増えていったのを覚えています。3歳を迎えてたまたま成長のタイミングだったというだけかもしれませんが。



7月『雨の日の』

8月『玉ねぎ』

特になし

いや、何かもう、この頃には完全に「それは既に日常となりました」という感じでしたね。学校も幼稚園も再開したし。



9月『アミュール』

会えない日々だ。癖毛を抑えるためだけのロングヘアーにさらばださらば

ぼんってなりました。



10月(タイトルなし)

仕事減り休み増えれば給与減るあたりまえ体操ジャッジャーン

在宅ワーク探せば今はリモートと名前を変えて世にあふれたり

休業中に溜まっていた業務を消化すると、今度は一気に仕事がなくなりました…。
先がなさそうだったので見切りをつけて転職活動に取り掛かったところ、3年前にはほとんどなかった時給制の在宅ワークが好待遇でごろごろ転がっていて、「時代~~~」となったのでした。



11月『往』

長旅というには少し足りないか赤い電車がGo To Go To(ゴトゴト)進む


12月『復』

[2020年12月31日を最終営業日といたします]

「諸般の事情」と書かれれば察してしまう悪い大人になっちまったぜ

Go Toトラベルの制度を利用して、横浜へ行きました。
一度は子供たちと行ってみたいなあと思っていたオービィ横浜が年内で営業を終了してしまうというニュースを見て、「いやこれGo Toするべきでは???」と火曜日くらいに思い立ち、スマホでポチっと金曜夜の宿を予約。
久しぶりに軽いフットワークで行動できて、何となく自由を感じた出来事でした。
実際のトラベル中は子供3人を大人1人で御さなければならなかったので、まったく自由どころではなかったのですが!!!



そして悪い大人の皆さまにおかれましては、冒頭に出てきた諸般の事情を何卒お察しください。



ふりかえりふりかえりゆく暮れの道またひとつ動詞が増えますね

水たまりとシトロン

御糸さち、西村曜、千原こはぎによる短歌な公開交換日記

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